これを読んでいらっしゃる方はおそらく現在、社会保険労務士の試験を目指そうとされているか、既に受験勉強をはじめていらっしゃる方だと思います。
社会保険労務士試験は暗記科目も多く、難しい試験ではありますが、合格後はたくさんの夢をかなえることができます。ぜひ頑張ってください。
勉強法については、大きく独学と資格の学校を利用する、という二つに分けられると思いますので、それぞれ詳しくみていきますね。
独学のメリットデメリット
独学のメリット

独学のメリットは、なんといっても時間の都合がつきやすいことです。
資格の学校を利用すると、当然カリキュラムが組まれています。
たいていの場合は前年秋くらいから毎週平日2日間、もしくは週末に集中して授業が設定され、初夏くらいから問題演習がはじまり、夏の本試験を迎える、という感じで計画されています。
ただやはり、業務の繁閑が激しい方や、繁忙期をご自身でコントロールできない方、もしくは常に繁忙期の方、などはこのカリキュラムをこなすこと自体が無理、というケースもでてくるでしょう。

また、社労士試験の受験するにあたっては、費用の問題も無視できません。
たとえば資格予備校に申し込みをしたものの、全く授業に出席できなかったのに、その年度の試験日を迎えてしまった、ということになっても、当たり前ですが一度支払ったお金は残念ながら戻ってきません。
独学であれば、今年の試験はまだ準備が整わないから、来年まで持ち越そう、そうなると時間に余裕ができる方この科目をもう一度ゆっくり見直して実力を固めておこう、という作戦も立てやすくなるでしょう。
独学のデメリット
デメリットは、管理の難しさと、勉強の内容だと思われます。

独学のメリットはカリキュラムに縛られないこととお伝えしましたが、勉強のカリキュラムは自分で考える必要があるということです。
つまり、いつどの科目をどの程度までのレベルに仕上げておくかを考え、その進捗も管理しなければいけない、ということでもあります。
また、学校に通っていれば、決められた曜日に否応なく授業に出席することで、学習のリズムを作るきっかけにもなりますが、独学の場合は自分でコントロールしなければなりません。
そのように、受験までの習熟度の管理と勉強時間の確保の難しさがあります。

次に勉強の内容の問題があるでしょう。学校では、独自に開発された教材と問題集があり、これさえやっていれば大丈夫、という状態にしてくれます。
しかし、独学の場合は、書店に行って自分にあったテキストと問題集を自分自身で選ぶところから始まります。
書店で販売されている書籍は、たいていの場合、“これだけやれば受かる!”とか、“必勝社労士!”的なうたい文句(あくまでこの文章の説明用です。)がその表紙に踊っていて、どれを選ぶべきか迷ってしまいます。
このままでは、スランプを迎えたときに、“これだけ”シリーズだからダメなのでは・・“必勝”シリーズに買い替えようかしら、などと疑心暗鬼に悩まされることもあるでしょう。
参考
社労士の独学におすすめのテキスト
社労士の独学におすすめの問題集
独学で合格を目指せる人とは?
このような、自己管理と勉強内容の問題を克服できるのであれば、独学というのは選択肢としてありだと思っています。
ではどういう人かというと、やはり日常の業務が忙しく、なかなか日常的に決まった勉強時間を確保できない方で、受験経験者の方、になるのではないでしょうか。
去年は資格の学校に通って、テキストや問題集も一通りそろっている、基礎的なことはほぼ学んだつもりだ、でも今年は業務が忙しくなりそうできちんと勉強する時間が取れるかどうかはわからない、というような方です。
初学者の方と違い、経験者の方であれば書店に並んでいる問題集を自分で選ぶことが出来るので、ご自身の基準で教材を選んで独学、という選択肢も十分あると思います。お金ももったいないですし。
資格学校について
資格予備校のメリット

自由に自分のペースで勉強できるというわけにはいきませんが、学校の組んでくれたカリキュラムに沿って、与えられた教材を、指示通りにこなしていけば、自然と実力がついていくようになっています。
勉強のモチベーションが維持できるように、サポート面でも工夫されています。
また、
- きちんと定期的に通うことで勉強をする癖がつくこと
- 定期的にテストをされるので、はっとさせられる機会があること、
- 友達ができるかどうかはともかく、同じ目的を持っている人と毎週会うのではげみになること、
- 高い金額を払ってしまうので、やめられない気持ちになること、
- 目で見るだけの独学に比べ、耳で聞いたり、先生のギャグや語呂合わせの印象で覚えたり、など、五感を使って受講ができるので記憶に残りやすいこと、
- わからなかったらすぐに聞ける安心感、
- 法改正など最新情報をタイムリーに、しかも必要なところだけ効率よく教えてくれる、
などなど数え上げるときりがありません。
当然、やらされ感のような気持ちになることもありますし、仕事や遊びとのやりくりに苦慮する時期もあるでしょうが、この試験を合格するために今年は割り切るんだと思えば、なんとかなるものです。
無事すべてのカリキュラムを完走した暁には、たとえ合格にあと一歩届かなかったとしても、達成感と自信を得ることが出来るでしょう。
資格予備校のデメリット
資格の学校のデメリットは、費用が高いことと、どの学校を選べばいいかわかりにくいことでしょう。

費用については、たった半年の受講で数十万円近くのお金がかかりますので高いと言えます。複数年受験することになればなおさらです。
しかし、合格したら新しい仕事や収入の増加が期待できますので、支払った費用を取りもどすのは時間の問題でしょう。
それに、新しい資格を身につけて自信をもって仕事に打ち込むことが出来るということは何物にも代えがたい喜びと楽しさがあります。
学校の費用については将来の投資と割り切って考えてみることをお勧めします。

次に、学校選びについてですが、これは、体験講座を受けたり、学校見学をすることでかなり解消されます。
特に、大手資格予備校に通学する場合は要注意です。土日の先生はよかったのに、平日担当の先生はちょっと、とか、同じ予備校でも校舎によって先生が違うということもあります。
教材やカリキュラムが同じでも、先生によって教え方が全く異なります。その点通信講座は、予備校の中でもトップクラスの講師が担当しているので、質の高い授業を受けることができます。
事前に確認しておきたいポイント
- 合格率や教材
- 自分が通う予定の先生の授業内容
- 教室の設備や生徒の雰囲気
- 自習室の有無と利用方法
- 受講できなかった場合の講座の振替方法
- 自分の業務のスケジュールとの兼ね合い
- 教育訓練給付金の対象かどうか
- 支払方法はどうか
せっかく長い期間通う学校ですから、事前にきちんと調べて、安心して任せられるところを選んでいただきたいと思います。
市販教材と資格予備校教材との違い
市販の教材の中には、これだけ知っていれば受かるなど、情報量が少ないことをアピールしているものもありますが、合格者からみると、いやこれだけじゃ無理でしょう、というものもあります。
社会保険労務士試験ってどんな感じ?という雰囲気をつかむにはよいかもしれませんが、いくらその本を完全に暗記できたとしても情報量が不足している、という状態になりかねません。
そういう意味では、資格予備校の教材もしくは資格予備校が販売しているテキストや問題集であれば、安心かと思います。
資格予備校を利用すべき人とは?
まずは初学者の方だと思います。資格の学校の先生と教材、カリキュラムを信頼し、ついていけば短期間で合格に近づくことができるでしょう。
あと、平日きちんと通える方や週末にきっちり時間を確保して受講できるという方も資格予備校への通学をお勧めします。地方の方で通学が難しい場合は、最近はWEB受講などもありますね。
WEB受講の場合は、寝てても恥ずかしくありませんし、飽きたら終了できるなど、悪い意味で自由さがあるので、自己管理能力が必要となります。気をつけてください。

最近は、安くて良質な通信講座もたくさんあり、教育訓練給付制度を活用すると独学で教材を揃えるよりも安くなる場合があります。
時間を優先するのか、お金を優先するのか...だけでなく、なぜ社会保険労務士の資格を取得したいのか、いつまでに合格したいのか、など様々な視点で検討してみてください。